国・地域別留学ガイド[オーストラリア]

大学生・大学院生向けガイド

最終更新
自然環境に恵まれ、生活水準が高く治安も良いオーストラリアは、留学生に人気だ。国内にある41の大学はほとんどが国公立(私立2校、海外大学の分校2校)で、教育水準も高く、タイムズ誌やQSなどが毎年発表する「世界大学ランキング」にはその95%がランクインしている。
オーストラリアは、歴史的に移民や留学生の受け入れに積極的で、世界でも珍しい留学生の受け入れと保護を保証する国家法が制定され、教育の質や設備のクオリティなどが厳しく管理されている。
オーストラリアの学校の様子
オーストラリアの大学留学は入試が必要なく、合否は書類審査で決まる。入学時に求められる英語力に満たない場合も条件付き入学許可が出され、一定期間付属の英語学校で学び、英語力を伸ばすことができる柔軟な受け入れ態勢も留学生に人気の理由。ただし、オーストラリアの大学の学士課程は3年間のため、1年目から専門課程に入ることが多く、高校を卒業してすぐに留学する場合は、大学進学準備コース(8~12カ月履修)などパスウェイプログラムの履修を求められることがある。
オーストラリアには、州立のTAFEをはじめとする高等専門教育機関(専門学校)があり、マーケティングやアート、ファッションなど、実践的な教育を行っている。入学時に求められる英語力が大学よりやや低いため、大学に進学したいが、英語力に自信がないという人には、高等専門教育機関で専門を学びながら英語力をつけ、大学への編入が可能な進学経路も人気だ。
オーストラリアでは、2年以上の大学留学で学位を取得した場合、所定の条件を満たした学生は国内に在留し、就労できるビザを申請できる(2023年現在)ので、卒業後、オーストラリアで実務経験をつむことができるのも魅力。
大学の入学条件
高校卒業後、パスウェイと呼ばれる大学進学につながるプログラムを履修するのが一般的。これにより、大学学部課程 (学士号) に入学するために必要なスキルが得られる。パスウェイには約1年間のファンデーション(大学進学準備)コースか、修了後、学部2年生からスタートできるディプロマコースの2ルートがあり、どちらのルートから大学学部課程(学士号)に入学できるかは、希望大学、学部、英語力等によって異なるため、要確認。
 
必要な英語力
・大学進学準備コース
TOEFL iBT 70以上
IELTS 5.5以上
(大学によって異なる)
・大学(学部課程)
TOEFL iBT 70~96以上
IELTS 6.0~6.5以上
(大学によって異なる)
大学付属または提携英語学校(ELICOS)上級レベル修了証でも可(大学による)
出願時期
正規入学正規入学の場合、オーストラリアの入学時期は2月と7月で、出願時期は学校によって異なるため、各校のウェブサイトで要確認。
生活費(平均)
ホームステイ: AU$260-310/week(2食付)
学生寮: AU$320-400/週(食事の有無によって大きく異なる)
賃貸物件(シェアハウス含む):AU$ 150~400/週(地域・設備によって大きく異なる)
渡航前に必要な書類
パスポートの申請や残存期間の確認、航空券手配、外貨・クレジットカード等
留学先、期間にあわせたビザが必要。
学生ビザで留学する場合、留学生の健康保険OSHC (Overseas Student Health Cover)加入が義務付けられている。
学生ビザについては、「オーストラリア政府内務省ウェブサイト」参照
※オーストラリア政府内務省ウェブサイトが別ウィンドウで開きます。
必要書類
願書・成績証明書・卒業証明書・英語能力テスト結果(TOEFL、IELTSなど)
※大学・コースにより、まれに推薦状・エッセイ(自己PR、志望動機など)・ポートフォリオなどが求められる場合もある
学期制度
2月スタートの2学期制(一部の大学で3学期制)。入学は2月と7月(学部による)。
授業料(平均)
【大学】
AU$20,000~45,000/年(地域や学校・コースにより異なる)

【語学学校】
AU$300~550/週
参考:オーストラリア国立大学(国際関係学/学士課程)
AU$$48,035/年(2023)

参考:メルボルン大学(教育学/学士課程)
AU$38,816/年 (2023)

参考:クイーンズランド大学(ビジネス・経済/学士課程)
AU$44,288/年(2023)
一般的なランチの価格
AU$10~15
例:カフェでサンドイッチを買うと10ドル、アジア系フードコートで寿司ロール2つで7ドルくらい(2023年現在)
(取材協力) オーストラリア大使館商務部

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(独)日本学生支援機構「海外留学情報サイト(新しいウィンドウで開きます)」のページも併せてご覧ください。